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小ネタ ミジカミコト2 ――傷でドキッ――「さーて、今日も疲れましたね、お疲れ様です上条さんいいこいいこ」悲しいひとり言を垂れ流すのは上条。補習帰りのようである。そんなとき、聞き覚えのある声が聞こえた。「あちゃー、唇痛そうですね」佐天の声だ。目の前を4人の女子が歩いている。「うん、噛んじゃってさ、痛くて食欲もあんまり湧かないのよね」美琴が唇を切ったようだ。彼女たちは上条に気付いていない。「食欲も無くなるのは大変ですね、パフェの幸せも半分ですよ」会話しながら歩く4人との距離は、少しずつなくなっていく。「あぁ、不憫なお姉様。代われるものなら代わって差し上げたい!!」ここにきて、彼女たちに追い付いた上条は、傷の程度に興味を持った。だから、「どれどれ?」急に声をかけられ驚く4人をほっといて、上条は美琴の顎に手を添えて、クイッと上を向かせた上で、唇を凝視したのだった。――糸でドキッ――「なにこれ?」美琴は、木に引っ掛かっている糸を見つけた。糸は少し先の曲り角を左に曲がった先まで続いている。「…………」何気なく手に取り、何とはなしに曲がり角に向かう。曲がろうとした瞬間に声が聞こえた。「カミやん、左手左手」「左手……? ぎゃー!! 袖がほつれていらっしゃるぅぅぅぅううう!!」――赤い糸の先にはアイツがいた。――メールでドキッ――to 青髪ピアス 21 26おい、まさか本当に小萌先生の補習をうけるために、わざと課題を忘れる気か?〉答えどころか問題がわからんわ。全部学校に置いてきたんやto 美琴 21 28なんだ? この前から毎日メールしてるけど、また用事ないの?〉なんか話題ない?to 姫神 21 31明日もおかず交換するか?〉今日はありがとう。美味しかった。to 青髪ピアス 21 31小萌先生泣くぞ!!(`Δ´)〉当然やろ? なにいっとるん?to 美琴 21 32いや、大好きですよ♪(´ε`*)〉なによ、わたしが鬱陶しいとでもいうの!!?to 姫神 22 35え? だから好きですよ?〉返事がないから。もう一度。梅干しは。嫌い?
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一方青髪ピアスはというと、(形だけは)ハーレム状態になっていた。 「おりゃー!!」 「ぬお!?やってくれましたね~、超お返しです!!」 「ちょ!?最愛!?その波は大きすぎるってうぎゃー!!」 「……お二人とも、ここはプールではなく温泉ですの。いくら義理の妹とはいえ、少々やりすぎですわよ絹旗さん」 「いやー、超張り切っちゃいました!!てへっ☆」 「張り切っちゃったじゃありませんの!!佐天さんがあなたの波の衝撃でふらついてますわよ!!」 「きゃー!!涙子!!超すいませんでした!!」 「……うう、こんなときに仕返しできる能力がほしい」 青髪ピアスは、もう死んでもよかった。目の前の楽園に広がっているのは、 (ひんぬーパラダイス!!サイコー!!) 水着姿の貧乳達、佐天は普通のビキニ、絹旗はかなりきわどいワンピース、そして黒子は……、 「エロいねん!!黒子はんめっちゃエロいねん!!」 かなりどころか超きわどい水着だった。 「幸せや……。カミやんみたいにいっぱいフラグはもっとらんけど、目の前の光景は天国や!!」 青髪ピアスが死ぬ前にこの光景を記憶にこびりつかせて置くため、じっくりと目の前の光景を凝視してると。 「とりゃあ!!」 「うぎゃー!!何すんねん黒子はん!!」 青髪ピアスはいきなり、愛しの黒子に目潰しされた。 「何でもありませんの。ただ○○様が見るボディは私のボディだけで十分ですの」 「そ、そんなぁ……」 抜け駆けしようとした青髪ピアスの行為は、あっけなく不幸な結果に終わったのだった……。 「○○さんって変わってるだけかと思ってたけど変態だったんだね……」 「私、超決めました。白井さんの恋人に悪いとは思いますけど、超変態の青髪はたった今、浜面と建宮までランクダウンです」 はしゃいでいた佐天と絹旗だが、青ピのいやらしい視線に気付くと、大人しく湯舟に浸かっていた。 その間にも青ピがこちらを見るたびに黒子に金属矢(尖ってない方)で目を突かれ、その度にいちゃつくというループが形成されてしまう。 「それにしても女湯の倍以上の広さだよ、混浴って。これなら皆で一緒に入ったら楽しそうだよね~♪」 (みんな……それってつまりお、お兄ちゃんも、ちょ、超一緒……? いやいやいや! 私はもうお兄ちゃんにそんな感情は超も、持ったりは……) 「おーい最愛ー? どうかしたー? 急にボーっとしちゃってさー」 「ふぇ? な、何でもありませんから! そ、それよりも飾利とも超一緒に入りたかったです。どうしてまだ到着していないのか超気になりますが」 当麻の裸(水着着用)を想像した絹旗は頭が混乱しそうだったので、気を紛らわせる為にここに居ない初春のことを考え出す。 ちなみに初春がまだ到着していない理由、それは神裂とシェリーが度々小競り合いをし、その度に初春が止めているからだったりする。 初春の話題が出たことで佐天は気絶してる建宮のことを思い出し、嫌な予感が頭をよぎる。 「ねぇ最愛。建宮にあんなことしてさ、飾利に怒られないかな? あたし達」 「涙子は超心配性です。そりゃあ確かに飾利には超少しだけ怒られるかもしれませんけど、心配するほどではありません。あの建宮ですよ? 飾利も超少し心配する程度ですって」 (あの建宮だから不安なんだけど……。賭けよう、飾利の建宮への『お父さんフィルター』に。だって今の飾利は建宮にあんな感情持って無いもん!) 初春の建宮に対する真実を唯一知っている佐天は絹旗のように楽観的にはなれなかったが、それでも初春の『お父さんフィルター』を信用して前向きに考えることにした。 気付くと絹旗が青黒に波をぶつけており、青黒も対抗するようにはしゃいでるのを見た佐天もまた、彼女達の輪に入っていった。 その頃、地上に上がってきた上琴+気絶中の建宮はリビングへと向かった。 そこには五和のウエディングチョコケーキをゆっくりと味わっている土白、インデックス、ステイルの姿があった。 インデックスと付き合いの長い当麻は彼女の暴食っぷりが鳴りを潜めてることが信じられず、直接本人に尋ねることに。 「インデックスが……こわれた!?」 「いきなりでその反応はないんだよ!!」 上条が驚いていると、ステイルもこっちに気づいたらしく、なぜか恐る恐る上条たちの方向に首を向けた。 ステイルは上条と目を合わせると、次の瞬間ビックゥウ!!と飛び上がり、いそいそと上条達の前にやってきた。 「やっ、やあどうも。かみじょっ、とおめぁっ!!」 「大丈夫かステイル!?お前噛みすぎだぞ!?」 「でぁっ、だいじょうぶさ!!ぼくはいつぇも冷静ですが!!」 「おい!!本当に大丈夫か!?」 ステイルの噛み具合に首をかしげる一同。だがインデックス、土御門、白雪はやっと思い出した。 (((ここは上条家、つまりこの二人の気に入らないことがあったら殺されるッッッ!!!))) そう、この家は上条と美琴、つまりこの家で勝手なことをしようものなら待っているものは…………死。 特にステイルは外の家でかなり怖い思いをしたらしい。なのでチョコを食い散らかしたため怒られるとでも思ったのだろう。 「あっ、この食べ終わったチョコの紙くずは、ぼっ、ぼぼ僕が処分しておこう!!」 そういうとステイルは紙くずを両手いっぱいに抱え、外に出て行った そして、ステイルが外に出ると外には初春、神裂、シェリーがインターホンを押そうとしていた所だった。 「ステイルさん、何ですかその紙くずは?」 「いや、インデックスが上条当麻が貰ったチョコを食べてもらっててね。その紙くずを散らかしたから怒られると思って。」 ステイルは別に隠す事も無かったので初春達に正直に言った。 すると当麻が玄関に近づいてきた。 「ステイル、別に怒らないぞ。インデックスが俺の大量のチョコを食べて貰ってくれたから、それで散らかしたんだから怒られーよ。」 「そうなのか。でもこれはどうすれば良いか?」 「それなら家に捨てる場所があるから。ほら。」 当麻が指を刺したほうに燃えるごみと書いてあった所にがあった。 そこはゴミ箱があり、中を開けると奥が深くなっていた。 「ほんと、君の家は訳が分からないよ…」 「それは俺も思う。さっき地下を見たら隠しドアがいっぱいあったから…」 「「「「え!?まだ地下にそんなのがあったのか(ですか)!?」」」」 その場に居たステイル、初春、神裂、シェリーが驚いていた。 「まあな。とりあえずみんな入ってくれ。」 と当麻が言うと、五人は家の中に入った。 そして、五人がリビングに入ると、初春は建宮が倒れている事に気づいた。 「建宮さん!?どうしたのですか!?」 初春はすぐに建宮に近づいた。 すると美琴がどうして建宮がこうなっているのか話した。 「多分涙子か最愛のどちらかがやったと思うんだけど……飾利?」 美琴が建宮がどうしてこうなったか話したとたん、初春の表情ががさっきと全然違っていたのだ。 「美琴お姉ちゃん、その二人はどこに居ますか?」 ((((((((あんな初春(飾利)(かざり)(ちゃん)(さん)を今まで見た事が無い!!)))))))) みんなが驚くのも当たり前だ。今の初春の表情は、佐天、絹旗にものすごく殺気たっていて人を殺せるような表情をしていたのだ。 「え、えっと多分『ゲームルーム』からつながっている大浴場に居ると思うけっど……ってもう居ない!?」 いつの間にか初春は居なくなっていた。 そして、佐天、絹旗に地獄へのカウントダウンが始まったのだ。
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある10人のハロウィンパーティ The_secret_meeting. 2 10月も3週目となり、気温も大分下がってきた頃。 先週と同じファーストフード店に、応援隊の面々が集合していた。 「というわけで、結局『黒猫ロリメイド』を購入したんですよー」 「素晴らしいですわ! 佐天さんと土御門さんのお2人にお任せして正解でしたわね」 「御坂様の黒猫姿、きっとお似合いなのでしょうね」 「御坂様、猫がお好きですものね」 「ボクもその場にいたかったわぁ。つっちー、今度パンぐらい奢ってやー?」 「来週になったら生で拝めるんだから、そんなケチケチするもんじゃないぜい?」 「黒猫になったお姉様を拝める日が来ようとは……フフフフフフ……」 「白井さん、写真はいいですけど襲っちゃダメですからね?」 今日は先週と違い、応援隊8人全員が揃っている。 上条はスーパーの特売日、美琴はゲコ太の限定グッズ発売日ということで、今日はそれぞれ忙しいらしい。 「それで? 次は何するんや?」 「そうですわね。そろそろパーティの内容も考えなければいけませんし」 青髪ピアスと婚后が揃って首を傾げる。 「パーティはお菓子とかを持ち寄って騒ぐだけでいいんじゃないですか?」 「ちなみに個室サロンにはカラオケやボードゲームが用意されてるぜい。それを使って楽しめばいいんだにゃー」 「じゃあ、今日はお菓子の担当決めちゃいましょうか」 佐天がそう提案すると、青髪ピアスが不意に手を挙げた。 「はいはーい! 佐天センセー、ボク質問があるんやけど?」 「うむ。青ピくん、どうしたのかね?」 「お菓子は女のコの手作りやないんですかー?」 「手作りがいいんですか?」 答えたのは佐天先生ではなく初春だったが、青髪ピアスは気に留めることなく言葉を続ける。 「お菓子と言えば、女のコの手作りがベスト! それが世界の常識ってもんやで? ボクらのロマンやね」 「手作りですかぁ。まぁ、私や初春は自炊で慣れてますからいいですけど、婚后さんたちは確か……」 「ええ。私は苦手なので……」 家庭でもシェフの料理を食べる環境にあった婚后、湾内、泡浮の3人が、少し恥ずかしそうに顔を見合わせる。 「そうなん!? じゃあ、白井さんもアカンの?」 「いえ、私は一応出来ますが……。しかし、正直に申しますと買う方が楽ですわ。ちなみにお姉様は料理もお上手ですの」 「そうなん? 御坂さん、ホンマになんでも出来るんやね」 少女たちの料理スキルが一通り分かったところで、今度は婚后が少年2人に質問した。 「そういうあなた方はどうなんですの? やはり今の時代、殿方も料理はお得意なのかしら?」 「いやー俺は舞夏任せだから全然ダメなんだにゃー」 「ボクぁ下宿やから、料理はおばさんがやってくれるんよ。美味しいんやでー」 何故か得意げな土御門と、ニコニコ笑顔で答える青髪ピアス。 そんな2人を見て、湾内と泡浮が新たな疑問を投げ掛ける 「上条さんは? 上条さんの分も舞夏さんが作っていらっしゃるのですか?」 「土御門さんと上条さんはお隣さんだと仰ってましたものね」 「まさかそんなわけないぜよ」 即答したのは土御門である。 「舞夏の手料理は俺だけのものなんだにゃー。たまに差し入れしてやることもあるがたまにだぜい」 「カミやんは自炊派やで。学校にも弁当持って来とるんよ」 「それでは料理が出来るのは、御坂さんと上条さんを入れて4人ということですね」 初春が事実をまとめる。 それを聞いていた佐天が、アッと声を上げた。 「あら? 佐天さん、どうかなさいましたの?」 「それですよ! それ」 「それ、と申されても理解しかねますの。説明して下さいな」 「だから、次の作戦を思いついたんですよ!」 白井のジト目に気後れすることなく、ハイテンションで言い放つ佐天。 「まぁ、 是非お聞かせ下さい!」 「今度の作戦はどういったものですの?」 湾内と泡浮の期待に満ちた視線を受けて、佐天は声高らかに発表する。 「ずばり、『胃袋ガッシリつかんじゃおうZE☆』作戦です!」 「胃袋ガッシリ……何ですの?」 「男性のハートは胃袋で掴む! ……ってお母さんに言われたことありません?」 「ああ! 私も言われたことあります」 「ありませんの」 「同じくありませんわね」 「噂で耳にしたことはありますが……」 「私もですわ。母からは何も……」 様々な反応を見せる6人の少女たち。 これが庶民とお嬢様の差なのか!? と佐天と初春は内心驚いたものの、どちらも顔には表さなかった。 まぁ『主夫』という言葉も生まれた現在、その考え方自体が古いのかもしれない。 「とにかく! これを機会に、御坂さんには上条さんの胃袋を掴んでいただこうと思います」 「つまり、御坂さんの手料理で上条さんを虜にするという作戦ですのね?」 「その通りです!」 自分の意図を正しく解釈した婚后に、佐天が嬉しそうな笑みを向けた。 「でも一体どうするんですか佐天さん?」 「お主もまだまだじゃのぉ、初春。まぁまぁ、とくとご覧あれ!」 そう言うやいなや、携帯電話を取り出して何かを打ち出した佐天。 そして、操作を終えた佐天が携帯電話をポケットに戻した瞬間、その場にいた佐天以外の携帯全てがメールの受信を知らせた。 「さぁーて、みなさん。これが次の作戦ですよっ♪」 そのメールを読み終わった時、得心がいった8人は顔を見合わせて微笑んだ。 学園都市のどこかで同じくメールを受け取ったであろう、とある少年と少女のことを考えて。 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある10人のハロウィンパーティ
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とある授業の社会見学 第二章 Dance Dance Fairy-s 学園都市が熱気に包まれている。 喧騒の中周りを見回せば、人、人、人。 上条たちは現在、集合場所となっていた会場の一つから移動しているところであった。 彼らと同じように別の場所へ移動しようとしている学生たちは、携帯を操作して各種情報サービスを呼 び出しながら次に見て回るところを思案、相談している。 そんな中、よく見れば分厚い本(と言えるのか疑問は残るが)を片手に不慣れな様子で辺りを見比べな がら歩いていく大人の姿も見かけることがある。 なるほど、あれが先程言われていた外部参加者なのか、などと考えながら道を進む上条に対し、横合 いから声が掛かる。 「おーいカミやん。これからどこへ行くつもりなのかにゃー」 尋ねてきた土御門に対して 「は?」 と、きょとんとした様子で振り返ると、その隣にいる青髪ピアスから声が飛んできた。 「カミやーん。ウチらはこれから立体映像開発研究機構出向第三技術分室主催の出展ブースに行かな あかんのやで? そっちは方向が違うやんよー」 「……今さらながらに思うんだが、ずいぶんと怪しげなところだよな、そこ」 「なにゆうてんねん! 立体映像なんやで?! 能力者が見せる幻覚じゃない、れっきとした本物がそこ に存在するんやで?! 二次元の画面の中でしか動くことの出来なかった彼女たちがそこから飛び出し て自由に動き回れるんやで?! それを見に行かずして何を見に行くっちゅねん!!」 「とりあえず色々言いたい事はあるけど、立体映像を見に行く目的はそれか。あと、立体映像にしたって、 “本物”にはならないと思うぞ」 「うるさい! 一人だけ抜け駆けしたカミやんにはわからんわ! ウチらはずっと仲間やと思っていたのに 裏切りやがって! こうなったら土御門と二人でモテないもん同士寂しく結束しちゃるワイ!」 「あー、立体映像の中身が何かは分かんないしにゃー。あと、オレには舞夏がいるから別に寂しくは無い んだぜい」 「なんだとお前もか!」 血涙を流しながら土御門に掴みかかる青髪ピアスを眺めていたが、あまりにも騒がしくなってきたので、 土御門から青髪ピアスを引き剥がしながら 「分かった分かった。その立体映像の展示してるところに行ってやるからとりあえず落ち着けって」 と宥めることにした。 ようやく二人を落ち着かせたのだが、先程言われたことが気になったため、 「けど、一人だけ抜け駆けしたって何の事だ?」 と、何気なく尋ねると、次の瞬間、目の前の二人から殺気が吹き荒れてきたので慌てて飛び退く。 「え?! 何々?! 何で急にそんな反応してるんですか?! あと土御門! そんな本気出す構えとっ てんじゃねえ! お前の本気は洒落にならねえんだよ!」 焦る上条を前にして、ついさっきまでの騒ぎなど嘘のように固い結束で結ばれた土御門と青髪ピアスは じりじりと間合いを詰めながら語りあう。 「ほほう。カミやんはどうやら周りにあれだけの女の子たちがいながらこんなこと言ってるようやで?」 「自覚なしとはなかなか舐めてるようなんだぜい。それとも、分かった上で敢えてそういってるのかにゃー?」 「いずれにしても」 「ああ。一度天誅をくらうべきなんだぜい」 どうやら判決が出た模様である。というか、これでは検察側と裁判長の二人が結託してませんか?など という上条の内心をよそに、二人は絶妙のコンビネーションで距離を詰めてくる。 何とかしてこの場からの離脱を図ろうと上条が視線を逸らせた次の瞬間、二人が飛び掛ってきた。 必死に抵抗するも、あっけなく勝負が付いて上条は二人から友情と言う名の拳を受けて地に沈んだ。 ◇ ◇ それからしばらくして、ようやく起き上がった上条は再び目的地に向かって歩いていた。 「しっかし、こないだの大覇星祭の時もそうだったけど、こんな時間から学生が道一杯にいるのを見ると、 つくづく今日は特別な日なんだなぁって思うよなぁ」 上条が言うとおり、道を行くのはその殆どが学生で占められている。 時間が午前中ということを考えるとより一層そう感じてくる。 「それにしても、何でみんなこんな外にいるんだ?」 気軽な感じで尋ねる上条に対し、青髪ピアスが呆れたように言う。 「おいおいカミやん。それを言うたらウチらかてどうなんよ。他の人らも今から違う会場に行くか、それぞ れの出先元へ見に行ってるんやないの? だいたいこんなのは学園都市に昔から住んでるなら分かりきっ た事やない。どうかしたんかやー?」 その何気ない言葉にこそ、上条の意識は反応しかける。それを、絶対の意思でもって身体が反応しな いようにする “学園都市に昔から住んでいるなら” 言った本人にしてみれば何とも思っていない言葉だろう。実際、青髪ピアスは上条にそう言った後、歩 きながら道中にある様々な催し物を眺めている。 だが、 上条にとってはその言葉こそ、最も注意しなければならないものだ。 なぜなら、上条当麻が夏休みより前の記憶を失っている事は誰にも知られてはいけないのだから。 あの夏の日、あの病室であの少女に語った日からこれまで築いてきた日常。 それを守り、続けていくためには僅かなミスも許されない。 「あー、そうだったよなー。なんかお前らにやられたせいでまだちょっと頭がボーっとしてたみたいだわ」 だから、自分も気楽な調子で返す。 だって、今のは本当に何でも無い事の筈なのだから。 自分は今、何でもないように笑えているか? ぎこちなくは無いか? どこかおかしいところは無いか? そう自問しながらも必死に気持ちを落ち着け、普段どおり振舞うようにする。 その上条に対し、 「んー、カミやん本当に大丈夫かにゃー?」 隣から土御門が声を掛ける。 「だ、大丈夫に決まってるだろ。大した事無いって、ちょっと大げさに言ってみただけだから……」 そう答えても、土御門は何も言わずにこちらを見ているだけだ。サングラスに隠れた目に自分がどう映っ ているのかは自信が無いがそれでも日常を続けなければいけない。 「な、なんだよ……?」 「んー、まあ、カミやんがそう言うのなら大丈夫なんだろうにゃー」 上条が逆に問い尋ねるとあっさりと返される。 不安は残るが、あまり追求すると藪をつつく事になりかねないので困る。 もどかしさを覚えながらも上条は二人と連れ立って目的地までの道すじを過ごすのだった。 上条たちが集合場所となっていた会場を出て別の目的地に向かっているように、他の多くの学生達が移動しているのには訳がある。 学園都市内外にある様々な企業、研究機関などを集め、その研究内容を展示し、それを観覧させる事によって自分達が生活してい る学園都市、並びに 『外』 の環境などに触れさせるための『社会見学祭』ではあるが、さすがにそれら全てを一つの箇所に集めるの は到底不可能といえる。 さらに、業種や研究内容によっては会場として用意された建物の中に展示する事自体が無理な場合もある。 その為大抵の場合、用意されている会場には簡単な展示用のブースを用意して、そこでどんな内容なのかを見てもらい、興味を持っ た学生たちが自分たちのところに来てもらう、という方法を取っている所が多い。 つまり、各学区ごとに数箇所用意されている会場は大きな見本市のようなものと言えるかもしれない。 そして、それを見学する学生のほうにも様々な見学方法がある。 幼年児や小学校低学年などの低年齢児には、それぞれの学校が学年ごとにあらかじめ見学させる企業や研究機関などを選んで最 初からそちらに行っているために、会場のほうにわざわざ来ることはあまり無い。 比較的年齢が上がった中学生などでは、前もって幾つかの企業・研究内容を知らせておいたものの中からクラスごとに選ばせて見 学させるために、やはり、会場に足を運ぶことはあまり無い。 ただし、学校によってはあえて会場に行ってそこで見てから判断させるという方式を取っているところもある。 ちなみに、過去に学園都市内で行われた社会見学際において見学させる場所を学校側が事前に決定していた例としては、 「学園都市西部に残っている丘陵地帯を利用した高山植物の生態研究」を行っている研究機関。 「広大な敷地内に埋め込んだ特殊複合板水槽内で飼育している大型海洋生物の生態研究」を行っている研究機関。 「学園都市内で消費される食物生産ライン」を管理している研究機関。 などがある。 この内、丘陵地帯を利用している研究機関では、敷地となっている場所が用途上人の立ち入りが制限されていることもあり、まるで ハイキングに来たかのような体験が出来る為、学校の施設内とはまた違う感性を得ることによる能力向上に繋がる事も期待されてい るようである。 また、特殊複合板水槽内では、おそらくは世界でここだけでだろうとも言われているシロナガスクジラの飼育が行われており、その姿 を見るのはそこいらにある水族館を見に行くよりも遥かに興奮する為に競争率の高い見学場所ともなっている。 もっとも、学園都市に幼い頃から生活している生徒達は、大半が『外』においての水族館等を見たことは無い為に施設自体の希少性 といったものには関係なく、純粋にそこで飼育されている生命の姿を見ているようではある。 (もちろん、学園都市にある以上単に水族館として終わる事はなく、飼育にあたって培われてきた技術、例えば水槽内に蓄えられてい る大量の水による超高水圧に耐えうる特殊複合板や、水槽内の水を浄化するシステム、そしてそこに水槽を埋めるために行われた新 しい掘削工事の方法等は様々な方面に転用できるものとしても注目されている) なお、食物生産ラインについてであるが、クローン食肉が管理されている牧場ビルを見学することは過去に理論ばかりを追求するよ うな典型的なエリート校がよく調べもせずに見学を申し込んだため、その内部で管理、培養されている食肉の様子を見た生徒の多くが トラウマにより精神に問題を抱え、結果能力開発に多大な損害を出したことがある為禁止されてしまっている。 まあ、実際一面に広がる培養層に浮かぶ食肉の様子を嬉々として眺めるような生徒がいれば、それはそれで大いに情操面で問題 があるかもしれないのだが、学園都市側としてはあくまで結果を重視するために能力開発で問題となる事が無ければ見学禁止の措置 は取られなかったのではないか、とも言われているのだが。 (もちろんこれは事前の調査を怠った学校側の配慮の欠如が引き起こしたものであり、むしろ学園都市の食事情においては非常に重 要な施設であるのに不遇の目にあっている管理側は毎年不満が募っている) 野菜の人工栽培を行っている農業ビルについては問題ない為に見学者を受け入れているが、一面に広がる水耕栽培の様子は変化 に乏しい地味なものでもあるために、年々見学申し込みの数が減ってきているようでもある。 どちらも学園都市にとっては重要な施設ではあるのだが、今一つ人が集まらないために他の研究機関からは低く見られがちになって いる。 閑話休題(それはさておき)……。 土御門たちと歩き続けていた上条だが、ふと違和感のようなものを覚えた。 具体的に何がどう、という訳ではないのだが、何となくいつもの学園都市の雰囲気とは違うとでもいうのか空気が違うとでもいうのか。 ともあれ、意識の端に浮かんだその感覚が何なのか明確な形になろうとする前に前を歩く土御門が隣の青髪ピアスに話しかける。 「しっかしあれだにゃー。やっぱしこうやって歩き回ってるのはウチらみたいな学年の生徒や『外』からのお客さんが殆どで、小さい子ら は殆ど見かけんもんだぜい」 「?」 そんな土御門に対して青髪ピアスはなにやら勝ち誇ったような感じで答える。 「はっはっは! 何ゆうてんねん。この程度の難易度、どうってことあらへんでー。むむ、告げる、告げるでー、ボクのアンテナがあっち やって言うとる。ほれ! あそこにおったでー!」 得意満面な顔で指差す先には5、6人ほどであろうか、中学生らしき生徒たちが一つのグループになって歩いている。 様子を見ている と、どうやら班長らしき生徒の指示のもと、一生懸命にメモを取りながら見て回っているようである。 「んー初々しいやないの。こう、いかにも自分たちで決めて行動するんだー、って気合が入った感じが出てるところなんかイイやない? 特にあの班長さんの女の子なんかは『自分が責任を持ってみんなを連れて行かなきゃ!』ってな意気込みが見えてるところなんかポイント が高そうやでー」 「いいからお前は少し黙れ」 途中から何だか暴走しだした青髪ピアスはとりあえず放っておくとして、話題に出たそのグループを目で追っていく。 (あーほんとだ。こうして見てると確かにちょっと緊張しながら歩いてる感じがするのがわかるなぁ。それにあの班長さんらしき子も責任感強 そうだしなぁ。張り切ってみんなをまとめようとするところなんかウチのクラスの吹寄みたいだし、きっと苦労するんだろうなー。まぁ無理も ないだろなー、周りは殆ど大人や高校生とかの年の大きい生徒たちばっかだもんなー。――――……って) 「あれ?」 思わず声に出してしまう。 前を行く二人からはまたしても何事かと怪訝な目を向けられたため、慌てて「何でもない」と答えておいたが、今さっき自分が考えていた事 がどうも引っかかる。 考え込む上条をよそに、土御門が続けていく。 「それにしてもあの子らも大変そうだぜい。大方いくつかの候補の中から見学する所を選ぶんだろうけど、それでも自分たちで判断しないとい けないだろうしなー。ふむ、自由度と選択肢が限られてはいるけどある程度予定が決められている安心プランと、自由度はあるけど自分たちで 選択していかないといけない判断力と行動力画求められるプランかー。どっちがいいもんかにゃー?」 「あっはー! そんなん決まっとるやん! せっかくこんな面白そうなモンがそこいらにあるんやからいろいろ見て回れる方が楽しいんやで。 ……って、待てよ、それともここは敢えて周りが自分たちよりも年上ばかりで慣れていない学区を歩き回らないといかんっちゅー設定を生かし て、優しそうな年上のお姉さんに親切にしてもらえる方を選んだほうが正解なのか?! なあなあカミやんはどっちの方がええと思うー?」 そんな二人の会話から、上条がさっきから感じていた違和感のようなものが何だったのかが分かった気がした。 『歩き回ってるのはウチらみたいな学年の生徒や『外』からのお客さんが殆どで、小さい子らは殆ど見かけない』『周りは殆ど大人や高校生 とかの年の大きい生徒たちばっかり』という状況、つまり、今この通りでは年齢の低い生徒などは注目されやすい、ということになる。 (あれ? 何だか分かんないけど、嫌な予感がするのは何ででせう……?) 普段は対不幸レーダーなるものの効果はあって無きが如しであるはずなのに、この背筋にゾクゾクときている予感めいたモノは一体何なのか? 上条がそれでも一応注意を払いつつ見回していると、ふと、右手の方向に小さな人だかりが出来ているのが見えた。 (何だろうあれ……) 前を行く青髪ピアスと土御門は何やら『年下を優しく教えるのがイイ』という意見と『年上に優しく教えてもらうのがイイ』という意見を激 しく闘わせており、上条の見ているモノに気付いた様子は無い。 上条が眺めていると、その人だかりはどうやら外部から来た人間が多くその輪に入っているようである。 それも、少人数が数人が作っている輪から一人が抜け出すと暫くは人が加わらないのだが、やがて何かに気付いたような顔をした大人がそこ に寄って行くようである。 しかも輪から抜け出てくる大人は外国人が多く、皆が皆、先程吹寄が持っていた『案内パンフレット』とやらを広げながら歩いていく。 (パンフレットを持ってるってことは何か目的地があったんだろうけど、何であすこに固まってるんだ? どうも目的地は別っぽいし、何があ ったんだろなー) まず人垣の隙間から僅かに見えた背格好からして、どうやら小さな学生のようだった。 いや、学生『達』と言った方がいいか。少なくとも二人いるようだからだ。 そして、一人はどうやら中学生のよう、もう一人はそれよりもさらに幼いようだった。 さらに、時折隙間から見える中に、銀色の光があった。 (…………銀色?) 何か心当たりがあるような気もするが、思い当たる節はとりあえず、無い。 自分のよく知る人物は、もっと違う格好をしているからだ。 人の輪がさらに少なくなったときに見えたのは、ここ学園都市においてもあまり目にすることの無い制服であった。 それは、人に仕える立場の人間が着る為の制服だった。 始めは、その制服が珍しい為に人が寄っているのかとも思ったが、どうも違うようだ。 どうも様子を見ると、輪の中心にいる人間と一言二言話をして立ち去っているようである。 そうこうするうちに『ソレ』を取り巻く人だかりが少なくなったとき、上条は驚愕の光景を眼にすることになる。 「ぶっ!!?」 『ソレ』を見た瞬間、思わず吹いた。 まず最初に目に入ったのは、前を行く土御門元春の義妹である舞夏の姿であった。 次に目に飛び込んできたのは、銀色の髪のメイド服の少女だった。 あれ、何か見覚えがあるよーな? と思ってよくよく見ると、 イ ン デ ッ ク ス が メ イ ド 服 を 着 て 周 り の 大 人 達 と 話 し て い た 。
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名言 森尾の森尾による森尾の為の言霊 こいつ・・・死にたいのか・・・!? ポリシー
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とある魔術の禁書目録 作品情報 公式HP http //www.project-index.net/ 24枚 上条当麻 インデックス 御坂美琴 ステイル=マグヌス 白井黒子 神裂火織 月詠小萌 アウレオルス=イザード 姫神秋沙 アクセラレータ 土御門元春 土御門舞夏 風斬氷華 青髪ピアス ラストオーダー ラストオーダー(ぃえーい) 御坂妹a 御坂妹b 御坂妹c ミーシャ=クロイツェフ ミーシャ=クロイツェフ(目隠れ) とある魔術の禁書目録Ⅱ オリアナ=トムソン 吹寄制理 アンジェレネ
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある10人のハロウィンパーティ The_secret_meeting. 1 10月も2週目となった、とある放課後。 柵川中学校の近くにあるファーストフード店に、珍しいメンバーが集っていた。 「本日はこんな所までわざわざお集まりいただき、ありがとうございます!」 集まった面々に、佐天がにっこり笑い掛ける。 「気にすることないぜい」 初めに答えたのは今日集まったメンバー唯一の男子、土御門。 「礼には及びませんわ」 続いて答えるのは、相変わらず豪奢な扇子を手放さない婚后。その両脇では、湾内と泡浮が微笑んでいる。 「いやーそう言ってもらえると嬉しいです。ターゲットと絶対に鉢合わせない店を考えたら、ここしか思いつかなくて」 と、ここで佐天がキョロキョロと辺りを見回す。 周りの客は皆、佐天と同じ柵川中の制服か、他の平凡な学生服に身を包んでいる。 常盤台やとある高校の制服を身に付けた学生は、婚后たちや土御門の他に誰も見当たらない。 「一応“見張り”もいるので、鉢合わせの心配はないはずなんですけどね」 「カミやんなら青ピと一緒に小萌先生の補習を受けてるんだにゃー」 「御坂さんもいつものファミレスで、初春と白井さんと一緒にいるはずです。 私は補習ってことになってますし、怪しまれることもないと思います」 「手回しも完璧なのですね」 「素晴らしいチームワークですわ」 「もちろんです。やる限りは徹底的にやりますよ! それでは」 コホン、とわざとらしい咳払いを一つして、佐天は高らかに宣言する。 「ここに第一回、『御坂さん応援隊による秘密会議』を始めたいと思いますっ!」 話は先週、セブンスミストでハロウィンパーティを開くことを決めた日まで遡る。 あれから数分後に、美琴は目覚めた。 目覚めた瞬間、上条に膝枕されていることに気付いた美琴が再び漏電したのは無理もないだろう。(幸いにも気絶はせずに済んだ。) 茹でダコのような美琴に合同でのパーティが決まったと告げ、各々の連絡先を交換してから、その日はそれで解散ということになった。 そして、それはみんなでセブンスミストを出た直後に起こった。 「カミやん」 寮に向かって歩き出そうとした上条を、土御門が呼び止めた。 「ん? なんだよ?」 「御坂さんを常盤台の寮まで送って欲しいんだにゃー」 「……はい?」 「だーかーらー。御坂さんを送って来いって言ってるんだにゃー」 流れる一瞬の沈黙。そして、 (ふぇ!? 何!? 何が起こってるの!?) (GJ! GJですよ土御門さんっッッ!!) (まぁなんと素晴らしい提案をなさるのかしらこの殿方は!) 各々が心の中で思い思いのことを叫ぶ。 「いや、だから何でそうなんだよ?」 「よく見てみるんだにゃーカミやん。御坂さんはまだ顔が赤いぜい。熱があるのかもしれない子を一人で帰らしていいと思うのかにゃー?」 「まぁ、言われてみれば……てかお前も一緒に行くだろ? どうせ一緒に帰るんだし」 「いや、俺はちょっと寄る所があるから行けないぜい」 にやりと笑う土御門。サングラスのせいで、その真意を読み取るのは難しい。 「そうなのか?」 「そうなんだにゃー」 土御門の言葉に何も疑問を抱かぬまま、上条は美琴の方へと顔を向ける。 「そういうことで御坂、2人で帰るぞー」 「ふふふ2人!?」 「ほら、持ってる鞄を寄こしなさい。それでは皆様、上条さんたちはお先に失礼します」 「ええっ!? ちょ、ちょっと待ちなさいってば!」 美琴の学生鞄を取り上げて、さっさと歩き出す上条。 真っ赤になって固まっていた美琴だが、鞄を取られてしまったので慌てて追いかける。 「ちょっと待ってやカミやん! ボクも……」 慌てて後を追おうとする青髪ピアス。 しかし、その肩を土御門がガッシリと掴んだ。 「何すんのつっちー! ボクも途中まで同じ方向って知ってるやろ!」 「まぁまぁ落ち着くんだにゃー」 そして、青ピの肩を掴んだまま振り返る。 「そちらのお嬢さんが俺たちに話あるみたいだぜい?」 「へ?」 土御門の言葉につられて、青髪ピアスも一緒に振り向いた。 その視界に飛び込んできたのは、 「ほほう。よくお分かりで♪」 ニヤニヤと笑う少女、佐天涙子の姿であった。 上条と美琴の姿が見えなくなるまで見送った6人は、解散はせずにセブンスミスト近くのファーストフード店に入った。 「それでは、みなさん。いきなりですが本題に入りますね」 話を切り出したのは、もちろん佐天である。 「まぁ、すでに土御門さんはお気付きのようですけど」 左隣に座る土御門に向かって問いかければ、ニヤリとした笑みが返ってきた。 それを肯定と捉え、佐天は話を進める。 「私が言いたいこと、それは、御坂さんと上条さんについてです。 もう誰が見たって明らかですが、御坂さんは間違いなく上条さんに恋してます。なのに!」 佐天はクワっと目を見開いて、言葉に力を込める。 「に、も、か、か、わ、ら、ず! 上条さんは全くそのことに気付いてないと思われます! これは大問題です!!」 そこまで言い切った佐天は、ぐっと握った拳を顔の前に持ってくる。 「だから私、佐天涙子は御坂さんの友達として、御坂さんの恋を全力で応援したいと思いますっ!」 「素敵ですわ佐天さん」 「さすがですわ」 小さな歓声と共に、湾内と泡浮が拍手する。 「もちろん私も同じ気持ちですわよ」 佐天の対面に座る婚后も負けてはいない。 「私、婚后光子も悩める友の為に一肌脱がせていただきますわ!」 そして拳の代わりに、豪奢な扇子を勢いよく開いた。 その様子に満足げな笑みを浮かべた佐天は、土御門と青髪ピアスの方を見据える。 「ということで、お二人にも是非協力していただきたいんです。どうかお願いしますっ!!」 その言葉と同時、強い思いを乗せた女子全員の熱い視線が、2人の男子高校生に注がれた。 しばしの沈黙を挟んだ後、青髪ピアスは降参とでも言うように、手のひらを上に向けて肩をすくめた。 「こんな可愛いコたちに頼まれて断れるわけないやんね」 そして右隣に座る土御門を見る。 「そうやろ、つっちー?」 「そうなんだにゃー。男土御門、喜んで協力させてもらうぜよ」 青髪ピアスと土御門が即答出来なかったのには理由がある。 青髪は姫神、土御門はインデックスやその他大勢といった、美琴同様に上条当麻に想いを寄せる少女たちを知っているからだ。 それでも2人はこの恋を応援することに決めた。なぜなら、 「カミやんに彼女できたら、失恋した女のコがボクのとこ来てくれるかもやしねー」 「そうだにゃー。まぁ俺は舞夏がいてくれればそれでいいんだぜい」 ……とは表面上の答えで。 ステイルの想いを知り、美琴が上条のために戦地へ赴くような少女であることを知る土御門としては、 この2人が結ばれるのが一番いいように思ったのだ。偽海原の想いも知ってはいるが、あれにはあれの「妹」がいるらしいから問題ないだろう。 ちなみに、青髪ピアスは割と本気でそう答えているようだ。 「ありがとうございます! すごく頼りにしますね」 土御門と青髪ピアスの返答に満足した佐天が笑う。 「お2人の協力も得られるとわかりましたし、初春は間違いなく乗ってくれるだろうし。 あとは白井さんを説得するのみですけど、まぁこれは初春と私で何とかします。だから」 佐天はテーブル中央に向かって右手を出す。それを見た5人が、次々と佐天の上に手を重ねていく。 「みなさん! ハロウィンパーティ、張り切っていきましょう!!」 直後、3種類の制服に身を包んだ6人の男女が、一斉に声を上げて団結した。 そういう経緯で先週、佐天涙子率いる『御坂さん応援隊』なるものが発足されたのである。 そして今日は、その記念すべき1回目の秘密会議なのだ。 「それにしても、あの白井さんが協力するとは思いませんでしたわ。佐天さん、あなた一体どのようにして説得なさったの?」 婚后が扇子をパタパタと扇ぎながら佐天に問う。 佐天は白井を説得した時のことを思い起こし、苦笑しながら一言だけ告げた。 「あれは初春の功績です」 「あら、初春さんの?」 そう、白井を説得出来たのは初春のおかげである。 『白井さん。隠し集めていた秘蔵画像集やパソコン部品がありますよね。 御坂さんにバラされた上にデリートされたくなければ、私たちに快く協力して下さい』 『な、何のことかさっぱりわかりませんの』 『ネタは上がってます。もしも協力して下さるなら秘密は守ります。 でも協力して下さらないならパーティには招待しませんから、仮装した御坂さんに会えなくなりますよ? きっと可愛いのに見れないなんて残念ですねー』 『くっ!? 卑怯な!!』 訂正。 活躍したのは、初春改め、黒春である。 「まぁ、それは置いといて! 話を進めましょう」 記憶の中で微笑む黒春の姿を頭の隅に追いやって、佐天は言葉を続ける。 「問題は上条さんが全く御坂さんを意識していないってことだと思うんです。どうやって上条さんに御坂さんを意識させるか、そこがポイントです」 「そうですわね。意識してさえいただければ何か変わるはずですわ」 「照れ隠しでついつい攻撃的になってしまう御坂さんの性格をどうにか出来ればいいんですけどねー」 「けれど性格を変えることが最も難しいのではなくて?」 「私たちが普段目にするような御坂様のお優しい一面を、上条さんにも知っていただければ……」 自らの考えを口にしては黙り込んでしまう少女たち。 早速手詰まりかと思われた矢先、ただ一人黙っていた少年が口を開いた。 「だったらまずは見た目で勝負なんだにゃー」 にやりと笑った土御門は、軽い調子で言葉を続ける。 「お嬢さん方。俺たちが開くのが何のパーティか、そこがヒントだぜい?」 「何の、と申しますと、ハロウィン……ああ!」 「ハロウィン“仮装”パーティですわ!」 「まぁ! つまり、御坂さんのコスプレ姿で上条さんを攻め落とす作戦ですのねっ!!」 目を輝かせて土御門の名案に賛同する少女たちに、土御門は肩を少しだけすくめた。 「攻め落とせるかは別として、少なくとも意識させることは出来ると思うぜい」 「そうと決まれば早速行動です! 初春たちにも連絡を」 携帯電話を取り出した佐天は、指先を忙しく動かし始めた。 「衣装買いに行くの、今週土曜でいいですよね?」 しかし、そんな佐天の携帯電話を、土御門がヒョイと取り上げる。 「いや、連絡するのは御坂さんだけだぜい」 「え? どうしてですか?」 「こうするんだにゃー」 少女たちが見守る中、土御門は何食わぬ顔で文面を打ち直した。 そして、その文面を見た佐天は言う。 「……ほほう。お主もなかなかの策士ですのぉ」 「いやいや、佐天さんほどじゃないぜい」 「では、キューピッドメール送信っ♪」 それは、御坂さん応援隊の作戦1号が実行に移された瞬間であった。 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある10人のハロウィンパーティ
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そんなわけで、酔っ払いの美琴さんはえらく上条さんの事が気に入ってるようで、離れてくれません。 ベンチに座ってからもピッタリ横にくっ付き、ガッチリと腕を取られてて離す事もできない状態です。 まあ、当然美琴の胸が上条の腕に押し付けられてる状態になっているわけで、上条さん的には天国と地獄です。 しかし、離れないだけならまだしも、この酔っ払いは何かにつけてキスしようとしてきます。 なんとかそれを阻止しようとするのだが、どんなに頑張っても最終的にはキスされてしまう。 また、キス以外にもいろいろやってきます……。 「はむ〜♪」 「ぬぉっ!? み、耳ー! 耳朶噛むなー!」 上条さんの耳朶を軽く甘噛みする美琴さん。 「えーっ、じゃあ〜♪」 ペロ〜♪ 「ひぐっ!? な、舐めるのもダメです……」 「にゃははは〜♪ とうみゃのはんにょうおもしりょ〜い♪ もっとしゅる〜♪」 「ちょ、ちょ、待て、待て待て! やめてー! あ、そ、そこ、く、首筋……首筋やめてー……!」 やってる事がだだ甘バカップルです。 こんな果てしなく恥ずかしい事を、白昼堂々青空の下おもいっきりやってます。 「(何か方法はないのか!? この酔っぱらいをどうにかする方法は!?)」 この状況を打破するには、やはり美琴の酔いを醒まさなければならないのだが、打開策が思い浮かばない。 「(右手でどうにかなってくれたりしねぇかな……)」 困った時の『幻想殺し』。 『幻想殺し』で酔いを消せないかなと、試しに美琴の頭に右手を当ててみたりしたのだが、 ポスッ…… 「うにゅ?」 「……」 まるで効果はないようだ。(まあ当然か) それどころか、 「とうみゃ〜♪ 頭なでなでしてくれるにょ〜♪」 と勘違いをされて、期待の眼差しを向けられる事になった。 「なでなでして、にゃでにゃでしてよ〜♪」 「いや、あの、その……これはだな……」 『違うんだよ』と言いたいのだが、そんな小動物チックな目で見つめられるとダメです。 そんな目で見ないでください、やらざるを得なくなるじゃありませんか。 結局上条さんは折れるのだった。 わしゃわしゃわしゃわしゃわしゃわしゃ…… 「ふにゃー……」 どう表現したものか、とりあえず喜んではもらえているようです。 心地いいのか、脱力して上条さんの膝の上に頭を乗せると、膝の上の子猫状態でごろごろにゃーにゃーしてます。 「もっと〜♪ もっと、にゃでにゃでして〜♪ ふにゃー……」 「あー、はいはい……」 頭をなでなでしながら、いつまでこんなことが続くのだろうと考えていた。 しかし、これはもしかしたらチャンスなのではとも思った。 頭を撫でられている美琴は幸せそうに上条の膝の上で脱力して眠りそうなので、このまま眠ってくれればこの状況を打破できるのではないかと。 だが、上条の不幸がそんな簡単に終わってくれるはずがなかった……。 「ん? あれ、カミやんやないか?」 「おーい、カミやん、何してるぜい?」 今、最も会いたくなかった人物上位に位置する野郎の声が聞こえてきた。 なでなでしていた手がピタリと止まると、ギギギギギっとロボットのように声のした方に顔を向ける。 上条の背後から少し離れたところに二人の男の姿、とある高校の1年7組のクラスの三バカ(デルタフォース)の二人、土御門元春と青髪ピアス(本名不明)だ。 まずい、まずいです、ピンチ、ピンチです! よりにもよってこんな状況であの二人と出くわすとは。 彼らのいる位置からは美琴の姿が見えていないようだが、こちらに近付いて来たらバレます。 「(やばい! こんなところあいつらに見られたら……!)」 考えただけでも恐ろしいです。 なんとかこの場をやり過ごさなければ……! 「(……しかし、どうする!?)」 あの二人がこのままこちらに来る事なくどこかへ行ってくれる事がベストだが、そんな都合のいい展開は期待できないだろう。 少しずつこちらに歩を進めてくる。 「……とうみゃ?」 上条の手が止まったので、美琴が上条の膝の上に頭を乗せたまま顔を見上げつつ声をかけるが、いつものようにスルーされる。 上条は余所見したまま固まっていた。 まあ、現在上条さんは二人に気付かれないようにする事で頭がいっぱいだったのだから、美琴の声に答えるだけの余裕がないのも仕方がないのだが、この状況下では何にも優先して美琴に気を配るべきだっただろう。 今の美琴はいつもの彼女以上に危険なのだから。 「……とうみゃ」 膝枕された状態から手を伸ばし、美琴の手が上条の頬に触れる。 「……へっ?」 頬を触れられた事でようやく美琴が呼んでいた事に気付いた上条だったが、次の瞬間一気に美琴に引き寄せられ、 チュッ〜♪ 膝枕していた美琴にキスされるのだった。 「ん……」 「んん……!?」 「んん……ちゅば……ん……れろ……」 「ん……んん……!? ぷはぁっ……!?」 また強引に上条は唇を離すが、今度のキスはえらく強烈だったらしく、顔が前にも増して赤い。 離した唇と唇の間を涎の糸がつーっと伸びていた。 「んふふふふ、とうみゃのあじがしゅる〜♪」 「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ……な、なんつーキスをしやがりますか!?」 「うにゅ? でぃーぷきすってやつ? ちたとちたをきゃらましぇる……」 「説明せんでいいー!」 律儀に説明しようとする美琴をおもいっきり静止する。 「だって、とうみゃがむししゅるんだもん〜♪ いちゃじゅらくらいしたくにゃるもん〜♪」 「え、あ、う、うん……そ、その…それは悪かった。ちょっと考え事……」 と言いかけて、今の状況を思い出す。 その瞬間、背後から発せられる凄まじいまでの殺気に身を震わせ、背筋が凍りつきそうなほどゾクっとする凄まじいまでの悪寒を感じた。 「「カミやん……」」 悪寒の原因の主はこの二人、土御門と青髪ピアス。 当然、上条さんと美琴のキスの現場はこの二人に見られてたわけで……。 「……カミやん、遺言もしくは辞世の句はありますか? 一応聞いてやるでぇ……」 「カミやん……短い付き合いやったけど、いろいろ楽しかったぜい……」 怖くて後ろを振り向けませんが、どうやら二人は殺る気満々のようです。 殺意の濃度がいつものふざけ合いと比べて、明らかに段違いです。 これはもう少しでも行動を間違えるとデッドエンド直行、慎重に言葉を選ばなくては上条さんの生命はありません。 「いや、まあ、その……ちょっと落ち着こうよ……」 「カミやん、それが最後の言葉でええのんか?」 「それじゃあカミやん……さらばだぜい!」 弁明の余地は残されていなかったようだ。 「えー!? ちょ、ちょっと待てー! 弁明の余地なし!? なしですか!? もう上条さんにはデッドエンド直行の道しか残されていないのですかー!? ちょ、マジですか!?」 「いくぜい! 青ピー!」 「了解やー!」 「「死にさらせ—!!!」」 もはや問答無用、上条さん生命の危機! かと思われたが、 「うるちゃい」 ビリビリガッシャーン! 美琴さんが一言、そう言い放った瞬間全てが終わった。 上条に向かって制裁を課そうとした二人は、美琴の発した電撃の餌食となった。 「にゃ、にゃぁ……ガクッ」 「こ、こういうのはカミやんのポジション……ガクッ」 まさに瞬殺、二人は一瞬にして黒焦げにされました。 流石はレベル5の超能力者、酔っ払ってもその実力に陰りはない。 上条は最強の矛であり盾ともなる存在を手に入れた(?)。 「……えっと……」 「とうみゃ、とうみゃ〜♪ うるちゃいのやっちゅけたよ〜♪ ほめてほめて〜♪」 この状況に戸惑っている上条さんとは裏腹に、美琴さんはまた頭をなでなでして欲しいのか、上条に抱きつき頭を突き出して来る。 美琴に助けられたので何もしてやらないわけにもいかず、まあキスしてと言われるよりは遥かにマシと考え、上条は求められるままに頭を撫でてやった。 わしゃわしゃわしゃわしゃわしゃわしゃ…… 「ふにゃー……」 相変わらず訳のわからん反応だが、とりあえず喜んでいるのはたしかだ。 「とうみゃ〜♪」 「……ん?」 「だいちゅき〜♪」 チュッ〜♪ 頭なでなでしてやっても、結局またキスされるのだった。 「なんやこのいちゃいちゃ空間はー! こんな光景を目の前で見せ付けられて黙っとけるかー!!!」 「男の……男の…男の嫉妬の執念ー、甘く見るんじゃないぜいー!!!」 今し方瞬殺された二人が、ガバっと再び立ち上がった。 電撃のダメージなどまるで無いかの如くスピーディに。 まあ、立ったと同時に激しくよろけている。 やっぱりダメージはあるようだ。 しかし、あの状態から立ち上がるとは、モテない男の執念恐るべし。 とはいえ、本当に大丈夫か? 「ふっふっふ……お、オレたちを…甘く見ちゃいかんぜい……」 「まだや……まだ終われへんのやー!」 なんかそれなりにかっこよさげな事を口にしてはいるが、彼らが立ち上がる理由は単なる嫉妬なので……。 「もー、うるさいー!」 ドガガガガッシャーン!!! まだ二人のそれなりにかっこよさげなセリフの途中だったのだが、再び美琴の電撃炸裂。 「ちょ…ちょっと……まだ……喋ってる……途中…なんやけど……(がくっ)」 「こ…この仕打ちは……酷過ぎるにゃ……(がくっ)」 また二人は黒焦げとなってその場に倒れる。 「あー……」 「とうみゃ、とうみゃ〜♪ またうるちゃいのやっちゅけたよ〜♪ またにゃでにゃでして〜♪ にゃでにゃでして〜♪」 上条に抱きつき無邪気になでなでを要求してくる美琴。 土御門と青髪ピアスは再び上条に制裁を加えようと立ち上がったわけなので、迎撃してくれた事は感謝すべきなのだろうが、頭を撫でてやるべきなのか正直悩む。 悩むのだが、今は美琴の機嫌を損ねるのはあまりに危険なわけで、結局頭を撫でてやるのだった。 わしゃわしゃわしゃわしゃわしゃわしゃ…… 「ふにゃー……」 相変わらずの訳のわからん反応をした後、 「とうみゃ〜♪ だいちゅき〜♪」 チュッ〜♪ またキスされるのだった。 まあ、またこうなるのだろうなとは予想していた。 だから頭をなでなでするべきか悩んでいた。 そしてもう一つ、 「ええかげんにせいー……!!! まだ見せ付けるかー!!!」 「嫌がらせか!? 嫌がらせやな!!!このバカップルがー!!!」 こうなるのではないかとも、なんとなく予想していた。 例によって土御門と青髪ピアスが復活、再び立ち上がった。 「(……なんだろうな……なんでこう…嫌な予想に限って…こんなに当たるんだろうな……不幸だ……)」 上条さんが不幸を呪っている間に、ゾンビの如く復活した二人は再び上条に襲い掛かろうとするのだが、 「もー、しちゅこいー!」 ドガガガガッシャーン!!! 美琴の電撃が三度炸裂し、結局瞬殺され二人は地面に倒れ付す。 何かこのまま、 美琴が上条になでなで要求→上条さんなでなでしてやる→美琴喜ぶ→お礼にキスする→土御門&青髪ピアス復活!→いちゃいちゃすんなー!と再び襲撃→美琴が二人を瞬殺!→美琴が上条になでなで要求(最初に戻る) を永遠に繰り返し、どちらかが力尽きるまで無限ループしそうである。 と思われたが、終幕は意外に近いかもしれない。 あまりの二人のしつこさに美琴は相当ご立腹のようで、美琴の周りはバチバチと激しく帯電している。 「み、みこと……?」 そんな美琴の姿を見た上条さんは心底心配です。 案の定、倒れている二人に追い討ちをかけようと、電撃をぶっ放そうと構える。 「うーん……どのくりゃいにょいりょくをぶちゅけれびゃにどとたちあぎゃってこにゃいかな?」 美琴はもう二人の息の根を止める気満々、今までに無いくらいの電撃を放とうとしています。 「いやいやいや、だめだめ! だめだぞ、美琴! 何もそこまでしなくても……!」 それを見た上条さんは慌てて静止します。 右手でバチバチしている美琴に触れると、纏っていた電撃がキャンセルされ、電撃の追い討ちを未然に阻止。 さすがに追い討ちというか、これ以上の攻撃はマズイのではないかと。 下手したら本当に止めになりかねない。 「だって、とうみゃ〜……」 止められて少し不服そうな美琴。 「こいちゅらわたちたちのじゃまびゃかりしゅるし……わたちはとうみゃともっちょいっぴゃいきちゅときゃいりょいりょちたいのに……」 上条ともっといちゃつきたい美琴としては、どうもラブラブ(?)空間に割り込んでくる二人が許せないらしい。 「……あー、うーん……えっと…だな……」 返答に困るが、とりあえず危険発言はやめて欲しかった。 何故なら、 「くぉらぁー、カミやんー!!!」 「と、常盤台中学のお嬢様相手に、いろいろって何する気やー!!!」 それはこいつらに復活の呪文という効果をもたらすから。 しつこく四度目の復活を果たす土御門&青髪ピアス。 上条さんは、「ああ、またかよ……」という表情で頭を抱え、そして美琴は四度目の復活にとうとう堪忍袋の緒がキレたようで、 「いいきゃげんにちろー!!!!!」 大絶叫と共に、これでもかというほどの強力な電撃を二人に叩き込もうと、その手を振りかざそうとしたが、 パシッ! 振り下ろされる前に、上条が右手で握って阻止した。 「とうみゃ?」 「とりあえず……ここは逃げる!!!」 と言って上条は美琴の手を引くと、その場を一目散に逃げ出した。 電撃が来ると思い一瞬身構えていた土御門と青髪ピアスだったが、突然の二人の逃走に一瞬ポカンとしてしまう。 しかしすぐに我に返り二人の後を追おうとしたが、さすがに美琴から受けたダメージが大きかったのか追う事が出来なかった。 「カ…カミ…やん……!」 「こ、このままじゃ……このままじゃ…終わらんぜい……!」 ある意味二人は上条に救われたと言ってもいい状況、感謝してもいいくらいなのだが、それ以上に嫉妬の想いの方が強いようだ。 というわけで土御門と青髪ピアスから逃亡した上条さん&美琴さん。 逃走を決めた理由として、あのままあの場にいたら本当に無限ループになりかねないと思ったのと、土御門と青髪ピアスの生命の危険を感じた事も理由の一つなのだが、それとは別の理由がもう一つ。 美琴&土御門と青髪ピアスは気付いていなかったが、あの現場を見ている人影があったのだ。 あれだけ派手に騒いでいたので、騒ぎを聞きつけた人が顔を覗かせたのだろう。 ただ野次馬ならまだいい(よくはないが)が、あれがもし警備員(アンチスキル)やら風紀委員(ジャッジメント)だったり、そうでないにしても警備員や風紀委員に通報しようものなら面倒な事になる。 上条さんとしてもあまり人目に付きたくない状況なので逃走を決めたわけである。 「とうみゃ〜♪」 この状況はあまり人目に晒したくない、特に知り合いには……。 「(さっきあそこにいたのって、知り合いとかじゃないよな……?)」 少々気になったが、今となっては確認のしようがない。 あの場にいたのが知り合いでない事を願うばかりだ。 で、その現場を見ていた目撃者と言うのは……。 「ねぇ、初春……今の…御坂さん…だったよね……?」 「えーっと……ちょっと遠目だったから、よくわからなかったですけど……」 初春飾利と佐天涙子。 上条の知り合いではないが、おもいっきり美琴の知り合いだったりした。 しかも、初春は風紀委員だったりする。 「やっぱり御坂さんだって! 常盤台中学の制服着てたし、あれだけ電撃ビリビリやってたんだから! 絶対間違いないよ!」 「…そ…そうなの…かな……?」 佐天はかなり興奮気味で、初春はその勢いに圧倒される。 佐天が興奮するのも仕方のない事だろう。 何故なら、 「あの一緒にいた人は御坂さんの彼氏? 彼氏かな? 初春どう思う?」 恋話に興味深々だからだ。 しかも、ただ恋話ではない。 知り合い、しかもただの知り合いなんてものではなく、お嬢様で名門常盤台中学に通うほどのエリート、そしてこの学園都市で七人しかいないLv5の一人にして第三位の実力者、『超電磁砲』の異名を持つあの御坂美琴である。 御坂美琴の恋話なんて、これはもう興味ありまくりだ。 「彼氏……なんですかね……?」 「絶対間違いないって! だってさあ、ほら…その……キ、キスとかしてたじゃない……」 「あ、あー……う、うん…そ、そうですね……」 思い出して二人揃って顔を赤くする。 自分の事ではないとはいえ、やっぱりこういう話題は恥ずかしいものだ。 「……ねぇ、後つけてみない? まだそんなに遠くに行ってないと思うし」 「ええっー!?」 「初春も気になるでしょ?」 「そ、そりゃ気になりますけど……」 「じゃあ決まり! 善は急げだ! レッツゴー!」 「ああー、ちょっと佐天さん……!」 佐天は初春の手を強引に引くと、二人が走っていった方へと足を向けた。
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名言 あうあうあうあう とわとわとわ つぬ さにむ らを ちはむる ジォレネーシコオ ニヌムリル
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朝の集いの内容は簡単な挨拶と祖注意と体操くらいだ 災誤(あのゴリラ)「はい。1,2,3,4」 皆「5,6,7,8」 土御門「上やん、昨日はよくも閉じ込めてくれたなぁ~」 上条「先に閉じ込めたのはおまえらだろうが!」 青ピ「あの後男子も勝手に帰っちまって、隠しておいたスコップで脱出するのに20分もかかったんやで!!」 上条「俺は軽く3時間も入れられていたんだが・・・」 一方「昨日の夜、そンなくだらねえことしてたのか」 ゴリラ・ゴリラ(ゴリラの学名)「うるさいぞ、そこーー!!!」 そんなこんなで朝の集いも終わる そして朝食後。 ぶらぶらと部屋に帰ろうとしていた上条当麻は途中で御坂美琴と出会った 偶然ではない。 実は美琴が白井黒子をまいて上条を待ち伏せていたのである。 話をするために。 御坂「ところで、朝食のあと『3グループ合同レク』ってのがあんだけど知ってる?」 上条「ああ、確か赤白に分かれるんだろ。おまえはどっち?」 御坂「白。どうせアンタは赤なんでしょ。今回の罰ゲームはきちんとしてもら・・」 上条「いや、今回は正真正銘『白』だから。」 御坂「え、マジ?」 上条「マジ。」 しばしの沈黙。 今回は 『全員がレベル3以上の超名門中学校』 『平均以下の普通の高校』 『(上条など一部の人間以外にとっては)得体の知れない変な宗教集団』 が参加するレクリエーションである。 前日の内にくじ引きで紅白に分けていた。 御坂「ホントにホントなんでしょうね?」 上条「上条さんの言葉に二言はありませんのことよって痛たたたた。」 美琴は上条の耳を引っ張る。 御坂「そういって大覇星祭の時に乙女の純情を弄んだのはどこの誰でしょうか!?」 上条「ホント痛い!! ・・ん?乙女の『純情』??」 御坂「あっ!!いや!なな何でもないわよ 何でも。」 そういう美琴の顔は引っ張られた上条の耳よりも真っ赤だった。 上条「???おまえ、なんか顔赤いぞ。風邪でも引いたか?」 御坂「そ、そんなこと無いわよ!って・・・・」 当麻のおでこが美琴のおでこに触れる。 カァーっと沸点寸前にまで達して絶賛頭真っ白状態の美琴さん。 上条「んー、熱はないな。昨日夜更かししてたのが原因じゃねえの。」 御坂「・・・・・・かもね。」 上条「???」 やけに美琴の様子がおかしい。 いくら鈍感な上条でもわかるほどに。しかし原因がわからない。 ????状態になって考え込む上条さんにようやく戻ってきた御坂さんが 御坂「と、言うわけだから。」 上条「はい?」(どー言うわけでしょか?) 御坂「いくわよ。」 と手を捕まえ(つなぎ)つつ言う。 上条「どこに?」 御坂「海岸に、レクはそこであるらしいから。」 上条「!?もしもし御坂サン、レクは1時間半後ですよ!」 御坂「いいから、来て、じゃなかった来なさい!!」 上条「もう一回寝ようと思ってたのにー あーもう不幸だぁー」 ずるずると引っ張られていく上条当麻。 しっかり手を美琴さんとつないでいた。 気づいている美琴さんはじつはちょっぴり(けっこう)喜んでいたりもする 世間話なんかしながら行って海岸に着く。 御坂「早く来過ぎちゃったかなー。」 上条「どう考えてもそうだろ!ん?いや、誰かいるな。」 御坂「!?(何でいんのよ。ちょっとばかしこいつと話そうと思ってたのに!! ・・いや、二人きりで話さないと行けないような話じゃないんだけどさ・・。)」 海岸には(一応)学級委員の青髪ピアスがいた。 たぶんレクの準備だろうなーと思っていた上条だが、どうも様子がおかしい。 青髪ピアスが彼の正面にいる人に脅されているようにも見える。 恐喝ならば大変だ! と身を乗り出した上条だが。相手が誰かわかると青髪ピアスの不幸を心の底から喜んだ。「ざまあ見ろ 昨日のつけだ」 と。 「だーかーらー、どうして雪があんな風になっているのかなー?」 この声の主は・・・・・別名「雪女」 白雪月夜 白雪「学級委員の○○君のお願いだから 結構量降らせたのにさー、どーして『小屋に入れる』って言ってた雪が海岸に所々あって溶けてるのかなー?きちんと説明してー。」 青ピ「いややなー 白雪はん、これは不可抗力ゆーやつやて。たぶん、そやなー もんのすごい風が吹いてこうなってしもたんやろー。」 白雪「・・嘘付いたらいかんよー。井ノ原のお姉さんが弟さんに白状させちゃったから。」 青ピ「あの野郎・・・いやなー白雪はん、きちんとレクに使うつもりだったんよあの雪は。 ただ途中でイレギュラーなイベント(上条狩り)が始まってしもてん。」 白雪「・・・宗派はどこ?」 青ピ「へ?」 白雪「だーかーらー、私だって氷漬けしたまま放置したりはしないよー。」 青ピ「だ、だからどーゆー?」 白雪「戒名決めるのに必要だから。」 青ピ「そ、それだけは勘弁してえな。凍死はしたないよ。」 白雪「残念。あとで誰かに聞いとこ。それじゃー」 青ピ「やめてぇぇぇぇ」 目をつぶる青髪ピアス。しかしいつになっても彼が凍結処分される様子はない。 青ピ「??」おそるおそる目を開ける青髪ピアス。 そこには青髪ピアスの後方を見て凍り付く白雪月夜の姿が。 青髪ピアスも振り返る。 そこには・・・・ 【行間もどき】 時間は約30秒前にさかのぼる。 御坂「ねえねえ。あの二人なにしてんの?」 上条「決闘の申し込み?」それぐらい二人(正確には顔が見えている白雪)は真剣だ。 御坂「んな訳無いでしょーが。ちょっと見せて見せて。」 美琴自身(上条ほどではないが)こういう事によく首をつっこむ(巻き込まれる)。 上条「そんなに身を乗り出すな。俺の上に被さってるぞ。・・ってうわっ!!」 御坂「うわっ!!」 時間が止まった。 そうとしか言えない状況だった。(ちなみにこのときの会話は白雪達には聞こえていない。) 現状報告・・・・ 上条さんの上に御坂さんがのっかっちゃってます!! しかもべったりと。 さらにどうしたことか上条さんは体を回転させて上を向き、美琴さんは下を向き。 つまり、唇と唇があと数センチでっ!! という状況。 当然、上条さんの上には美琴さんの「あれ」がしっかりと押しつけられているわけでして。 上条さんも美琴さんもその状況で完全に固まっちゃっているわけであります。 【行間もどき 終わり】 白雪は凍り付いた。 その原因(背後)に気が付いた青髪ピアスも凍り付いた。 改めて言っておこう。 上条当麻は旗男である。 白雪にも旗が立ったことがあるのである。(上条自身は無自覚・白雪にとっては重大) しかも上条達の会話は聞こえていないのである。 この状況に置いて白雪がどういう事になるか。 簡単である。 能力の暴走。 しかし デルタフォース の一角青髪ピアスはそんなこと全く考えずに口走ってしまった。 「おおーカミやん。旗立てまくるのはやめて 一つの旗に全力集中やんなー。しかも相手は常盤台かー。 この旗男改め色男がー。ヒューヒュー」 暴走した白雪の能力がどこにぶつけられたかは言うまでもない。 青髪ピアス。「やめてー。しかも凍らせながら特大の雹あてるやなんてー・・・」 声は途中で途切れた。青髪ピアスは生きながらにして雪像になった。 あまりのショックに気を失った白雪を介抱し、青髪ピアスを溶かすために人を呼んだりで。 御坂(はぁー。結局あいつと話す暇無くレク突入かー。・・何でいつもこうなんの?) ちょっとげんなりする美琴さんであった 内容は単純。ビーチバレー。 1チーム4名【男女各2名】 最大の特徴は ☆能力の仕様は全部OK!!☆(ただの合宿のレクじゃんよ。死人は出ないじゃん。) ☆チームの決め方は自由。☆(生徒の自主性を育てるのも教師の義務なのです。) と、言うわけで 【上条さんのチーム】 御坂美琴・上条当麻・白井黒子・土御門元春 【インデックスのチーム】 インデックス・ステイル=マグヌス・他2名(上条の学校の生徒) などという感じになった。 正確に言うと白井のポジションには当初別の人間が入るはずだった、らしい。 らしい、と言うのはあまりに早く白井に変更になったため他のメンバーがメンバー表見たときにはもうこのメンバーで決定されていたのである。 因みに秋なので、全員普通にジャージである。(半袖の奴もいれば長袖の奴もいる) 御坂「黒子ー?なんで円陣組んでのバレー練習なのにそばにすり寄ってくるわけ?」 白井「気のせいですわお姉さま。(あの類人猿が何かしでもしたら!)はっ危ない!!」 そういって白井は美琴の受け取るべきボールを処理してしまう。 御坂「アンタのせいで練習にならないんだけどねぇー。(怒)」 黒子「お姉さま!そんなに黒子のことを疎んじてらっしゃるのですか!!黒子は、黒子は、こんなにもお姉さまのことを案じていると申しますのに、何とつれないドアッ」 美琴さんは円陣組んでの「パス練習」にもかかわらず見事なアタックを真横にいた黒子にたたき込んだ。おもわず近くにいた常盤台中『現役』バレー部員が言う。 「ナイスアタック!!」 土御門「なーカミやん?」 上条「なんだ土御門?」 土御門「カミやんの嫁さんとこの中学ってこんなんなのかにゃー?」 上条「はっ、はいぃぃぃぃぃ!!!???」 御坂「何言ってんのよ!このシスコンサングラス!!」(舞夏からの情報による) 白井「よよよ嫁ですってぇぇ!?おのれこの類人猿がぁぁぁぁ!!」 上条・御坂「「違うって言ってんでしょうがー!!!!!」」 ボコッ!!・バチーン!! 土御門は上条の暑いソウル(拳)に、白井は美琴の愛の鞭(電撃)に それぞれ吹っ飛ばされた。 因みにこのとき上条・御坂ともに真っ赤っかで、手加減なしにやってしまい。 チームメイトを蘇生したときにはもうすぐに試合という状況であった。 相手は 【暴食シスターと愉快な仲間達】(命名;上条当麻&土御門元春) このチームに入っている上条の学校の生徒2名(男女各1)は見るからに元気がない。 それはそうだろう。練習と言ってもステイルが炎を出すのを見せつけられたり、そのためのカードを所々にまいたりはったりさせられただけなのだから。 問題はステイルであり、その「発動」条件である。(インデックスに何か有れば!) 故にこちらの作戦会議はこんな感じである。 上条「何があってもインデックスにはボールを打つまい。」 土御門「にゃー。」 御坂・白井「「なんで(ですの)?」」 上条「インデックスははっきり言って運動できるとは思えん。」 御坂「じゃー打ちゃ良いじゃん。」 土御門「そうはいかんのだにゃー。インデックスがけがでもしたらあの真っ赤っかな神父が何するか『火を見るように』あきらかだぜい。」 上条「・・・・・まさに火だからな。」 御坂「っていうかあの格好で神父なの?たばこ吸ってたわよ。」 上条・土御門「「聖職者ってのはそういうもんなのさ(にゃー)」」 白井「・・・・世も末ですわね。」 ここに作戦は決定した。つまり ☆同じ学校の生徒だけどここは許してチョーダイ☆(by上条&土御門) 白井のテレポートでボールは白井にふれると同時に相手コートの地面へ着弾。 あっさり勝負は付くはずだった。の、だが。 インデックス「ステイル、私は勝ちたいんだよ。」 ステイル「なんでだい?」 インデックス「あれ。」 ステイル「???」 インデックスの指さす先には 『優勝チームには一人6個ずつの紅葉まんじゅうをプレゼント。』 ステイル「・・・・・」 無言でインデックスを見る。そこには 「私は紅葉まんじゅうというものを食べたことがないんだよ。当麻はけちんぼだし。」 インデックスが紅葉まんじゅうを食べるには優勝するしかない。 つまりそれを邪魔する者=ステイルの敵=イノケンティウスの的 そしてステイルは叫ぶ。 ステイル「我が名が最強である理由をここに証明する(Fortis931)!!」 上条・土御門「「なんでだー(にゃー)」」 彼らが絶叫するのも無理はない。彼らの作戦は決してステイルがその名を語らないようにすることだからだ。そして 「世界を構築する五大元素の一つー-偉大なる始まりの炎よ-その名は炎 その役は剣-顕現せよ!我が身を喰らいて力と為せーッ!!!(WTWO TEF TOIIGO IIOF IINF IIMS ICR !MMB CP!!)殺れ イノケンティウス(魔女狩りの王)!」 上条・土御門「「それは反則だーっ!!」」 御坂「・・・・・どーすればいいのよ、あれ?」 上条「逃げるが勝ち!」 御坂「なーに言ってんのよ!あと一点でマッチポイントなのよ!!!」 上条「じゃーどーすんだよ。言っとくけどあれ自体を撃ったところで効果なしだぞ。」 御坂「用は別に核があるって事でしょ。」 上条「??まあ、そうだけど(なんで説明してないのに知ってんだ!?)」 御坂「で、どこにあんのよ?(AIMバーストと似たようなもんでしょ!)」 上条「たぶんそこいら辺に張ってあるカードが全部・・・。」 御坂「面倒ねー。全部吹っ飛ばすまであんたら三人でどうにかしなさい。」 上条・土御門・白井「「「なんですとー!!??」」」 御坂「文句あんの?」 上条・土御門・白井「「「ございません(の)。」」」 御坂「じゃ、決定ね。とりゃー!!」 派手に電撃をぶっ放す美琴。少しづつではあるがカードが減っていく。 しかし間に合いそうもない。 が、実はイノケンティウスはあまり戦力とはならなかった。 なぜならあまりの高熱にほとんどのメンバーが逃げてしまい、結果として 上条+(上条の右手をうまく利用した)土御門VSステイル になったからだ。 さすがに二対一では分が悪い。それでも両者の実力は拮抗していた。 (白井は「嫁入り前の体にやけどでもしたらシャレになりませんの」と言ってテレポート(逃亡)) 激闘12分。 インデックスのチームの一般人二人がルーンの配置を理解せず、面倒くさがって同じ場所にまとめて放置していたため、電撃で簡単に消えた。 結果 ステイル「イ、インデックス?何をそんなに怒っているのかなー?」 インデックス「私は勝ちたい、と言ったんだよ。」 ステイル「イヤー、それはだねぇ。」 そのとき、ステイルの背中に手が置かれた。 黄泉川「ステイル君だっけー?派手にやってくれたじゃんよー。」 そう。 辺り一面すすけている。 やけどした人間はいなかったが。 月詠「インデックスちゃーん、今日はしっかりお説教受けてもらうのですよー。」 ステイル「・・・わかりました。」 背後から殺気を感じる。言うまでもなく紅葉まんじゅうを食べ損ねた暴食シスターの発するものだ。ここにいるくらいならこの年齢不詳の小人先生と、その同僚らしき「じゃんじゃん先生」のお説教を受けた方がましである。 とステイルは正確に状況を判断した。 ビーチバレーのリーグ戦はステイルの憔悴と半比例して加熱していく。 そのころ一方通行はというと、 【一方通行のチーム】 神裂火織、一方通行、打ち止め、青髪ピアス であるため、必然的に神裂さんが活躍している。 普通のサーブでは、 ドォォォン 、となんともバレーらしくない音が出て サーブ権が向こうでも 白雪「ぶ、分身ですとぉぉぉ!」 などの技を披露している。 青ピ「ていうか、ワイらいらんとちゃうか」 一方「だよな」 義娘「楽にできていいじゃ~ん、とミサカはミサカは優勝を狙ってみたり」 神裂(インデックスの無念(紅葉まんじゅう)、叶えてみせます!) この人たちは楽~に決勝まで進みました。 【上条さんチーム】 一方こちらは意外に苦戦していた。 白井にボール回す →ボールをテレポート(直接地面へ) →得点 という『パス&テレポート戦術』で楽に点が取れるはずなのだが 白井の能力には「急になにか刺激(大きい音など)を受けるとテレポートをキャンセルさせられる」 と言う重大な欠点がある。本来あまり知られてはならない欠点なのだが美琴がいつもその方法で白井を撃退しているのを知っている常盤台中学の生徒にとっては常識に等しい。 それゆえに 試合開始と同時に白井の妨害を始めるチームが続出。 結果この戦術は二回に一回は失敗させられてしまった。 とは言っても二回に一回の精度である。 なんだかんだ言って決勝戦進出を果たす。 しかし最大の功労者であるはずの白井の顔は暗い。 (お、お、お姉さま、どどどうして試合の合間にずーっとあの殿方のそばにおりますの!?おのれあのくそがきがあぁぁぁぁぁっ!!!!) しかし会話の内容は白井の考えているような物ではない。 御坂「次は決勝戦よねー。」 上条「あぁ。相手はえーっと・・・・!!!な、何ー!!」 御坂「ど、どうしたの?」 上条さんがふるえている。その手には対戦相手のメンバー表 上条「一方通行と神裂さんかよーっ!!」 御坂「あー、あんたあいつ(一歩通行)にやられるわねー。あとあの神裂と言う人のサーブはもうほとんど私のレールガンくらいのスピード有るみたいだし。」 ちなみに計測したのはアンチスキルの黄泉川である。(馬鹿な暴走する奴がいたらとっつかまえなきゃいかんじゃんよー。でもまさかここで使うとは思ってなかったじゃん。) 上条「っ!!マッハ三もあるサーブをどーすりゃ良いんだーっ!!」 御坂「んー、死ぬ気でやれば?」 上条「何その達観!?あーもう 不幸だぁー!!」 そんな感じで上条さんをいびって楽しむ御坂さんであったが、その実彼が怪我をした場合に備えてけっこうしっかり救急セットを準備している。 それに結構楽しいので(優勝なんてできればいいけど、できなくてもまーいいか!) と思っていたのである。 しかし ここで状況を一変させる事態が起こった。発生源は青髪ピアス。 青ピ「えー、みなはーん!突然やけど 景品追加でーす!!友達からもろたんやけどウチはつかえへん。てなわけでもらいもんですまへんけど景品に追加やー!!!」 そうして彼はキュキュキュッと景品が書かれた紙にマジックでなにやら追加していく。 そこには 「ゲコ太ストラップ4点プレゼント!!(全てが別バージョンです!)」 上条「なあ白井さん。」 白井「何ですの、上条さん。」 上条「後ろからものすごいオーラを感じるのは気のせいでしょうか?」 白井「・・・いえ、気のせいではありませんの。私もひしひしと感じますわ。」 土御門「にゃー。むしろ暑いくらいだぜい。」 そうして3人はおそるおそる振り返る。 そこには 「☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆っっっ!!!!!!」 もう言語化不可能な言葉&オーラを発している 御坂様のお姿が。 土御門「にゃー。後光がさしているぜい。」 上条「・・本来ならつっこむべきコメントなんだが、100%おまえが正しい。」 白井「・・・お姉さまったら、また子供っぽい物をってぐげごぉぉっ」 美琴さんの問答無用の電撃が白井黒子をぶちのめす。 御坂「ねえみんな。優勝したくはなーい?」(人を殺せそうな)満面の笑みで言う美琴 上条・土御門・白井「「「したいです!!」」」 ここで否を唱えるとどうなるか目に見えているので3人は言う。 御坂「それと4つだと1人1つずつになっちゃうんだけどー」 上条・土御門・白井「「「私めの取り分は御坂様に差し上げます!!」」」 御坂「本当!?ありがとー。それじゃ優勝するわよー!!!!!」 上条・土御門・白井「「「・・・・・・・・はぁ」」」 ここに「友に捧ぐ紅葉まんじゅう」に執念を燃やす極東の聖人と「ゲコ太ストラップ」に執念を燃やす学園都市第三位のレールガンが『マジに本気で』激突する。 はっきりいって他の6名の存在など彼女たちの脳裏からは消え去っているのであった。 黄泉川「では、これからビーチバレー決勝戦をはじめます。まずはサーブ権を決めてください」 神裂「勝ってきます」 ここでは毎回毎回動体視力で勝利してきた神裂さんが出てきました。そして 土御門「じゃんけんは俺がやるにゃー」、と普通の土御門が出てきた。 神裂「それでは勝たせてもらいます。さいしょはグー、じゃんけん」神裂さんはじゃんけんではなく試合に勝てると確信しているが、 土御門「堕天使エロメイド」 神裂「ぶっ!?」 土御門:パー 神裂:グー 土御門「勝ったにゃー!」 神裂「土御門ォォォォ!!!」 上条「よし!サーブ権はとりあえず獲得したぞ!」 黒子「サーブはもちろん私が!」 御坂「いけ、黒子!」 絶対的な神裂に勝つために驚異的なチームワーク(御坂の脅迫)を見せている上条チーム 青ピ「絶対ワイら忘れられとるよなぁー」 一方「だよなァ」 打ち止め「優勝まであと一歩なんだよ、とミサカはミサカは完全なる他力本願を認めてみたり」 他の3人は蚊帳の外の一方通行チーム 決勝戦の幕が切って落とされた。 サーブ権:上条さんチーム サーブ者:白井黒子 当然のごとく楽々と点が入っていく。 神裂「まったく、これではどうしようもありません。皆さん、頑張りましょう!」 一人だけものすごくテンションの高い神裂さん。 しかし、 一方通行「なぁ、テメェ 何やけになってんだぁ?負けようが知ったこっちゃねぇ」 青髪ピアス「ウチは楽しかったら何でもええんよー」 打ち止め「何をしたらいいのかわからないってミサカはミサカは開き直ってみたり。」 全くやる気のないチームメイト。 さすがに心がおれかけた神裂だったがその脅威の視力8.0の眼が向こうで悲しそうな目をして「紅葉まんじゅう」を見ているインデックスをとらえた。 改めて言おう 神裂火織の魔法名は「救われぬ者に救いの手を(Salvere000)」 つまり 紅葉まんじゅうを食べたいインデックスに救いの手=紅葉まんじゅう を差し伸べねばならないのである。 ここでついに神裂は「キレた」 「―――うるっせぇんだよ、ド素人が。」 一方通行「あぁン?何言ってんだこのおばさってグルゴギュっっ!!」 わずか15分しか使えない能力のため「反射」を切っていた一方通行は神裂の七天七刀でねじ伏せられる。 「知った口を利いてんじゃねえぞ!それに18歳だ!!テメエさっき『知ったこっちゃねぇ』とか言いやがったか!?オィ、本気ださなきゃ・・切るぞテメエ!!!!」 一方通行「・・・チッ、わぁったよ。やりゃ良いんだろ」 神裂さんのあまりの豹変ぶりに柄にもなく肝をつぶしかけた一方通行。 やむなく能力の使用に踏み切る。 やることは単純だ。 白井がまさにサーブすると言うタイミングで地面を踏みつける。一方通行のベクトル制御はそこを中心点(グラウンドゼロ)としてあたりにすさまじい衝撃波をまき散らす。 白井のテレポートは当然キャンセル。何の能力使用もなく普通に放たれたボールは爆風もあってコートの外にぽとりと落ちる。即ち、アウト=サーブ権交代。 神裂「やればできるではありませんか。」 一方通行「チッ!(何でこんなババァの言うことききゃなンねえンだ?)」 そして今、神裂火織が恐るべき威力を秘めた一撃必殺のサーブを放つ。 その超剛速球(聖人式サーブキャノン)は土御門に向かって放たれていた。 土御門「にゃにゃー!!!」ドゴガァァァァン! 土御門リタイア 上条「おい!ボールが上がったぞ!」 御坂「まかせて、はい」御坂はトスをした。 黒子「お姉さまぁ!」黒子は変な声を上げつつもトスをした! 上条「いけぇ!」バシドォォォン!!! 上条がスマッシュしたボールは向こうのネットを越えた瞬間に超速打球(聖人式スマッシュバズーカ)が返された。 黄泉川「はい1-9じゃん」 今のところ大幅リードだがこちらは3人しかいなく、サーブもスマッシュも効かなくなってしまった。 現在13-13。 一方通行のベクトル操作も無限ではない。電池切れがある。 ゆえに一時は逆転を許した上条さんチームが追い上げ、この点数である。 その時 黄泉川「ちょっと、ストップじゃん!!」 神裂・御坂「「??良いとこなのに(なのですが)」」 黄泉川「。二人とも周りを見るじゃん。」 神裂・御坂「「・・・・・・あ。」」 辺り一面それこそ絨毯爆撃を受けたようで二人の立っているところをのぞいて試合場周辺はいくらか地面がえぐれてしまっている。そして彼女たちのチームメイトは・・・ 上条・一方通行「「やってらんねェ」」 かろうじて立っている状態。 残存兵力各チーム2名。(!!) 【犠牲者一覧およびその理由】 ①土御門元春 全身打撲(神裂の狙撃サーブ) ②白井黒子 手首捻挫(神裂のボールを美琴の無理な要求(脅迫)通りに触れてテレポートさせようとしたから) (↑上条チーム↓神裂さんチーム)・・・・・・・・・・・・・・・・・ ③打ち止め 熱中症(軽度) ④青髪ピアス 熱中症?+鼻血(神裂さんの格好・その他諸々) 現在、両チームとも2名づつで戦闘している。 黄泉川「このまま続行すると死人が出かねないじゃんよ。引き分けにするじゃんよ。」 初春「ジャッジメントとしても試合続行は許可できません。危険すぎます!」 神裂・御坂「「じゃあ(では)ゲコ太は?(紅葉まんじゅうは?)」 黄泉川「お互いの健闘をたたえ合って分けあうじゃんよ。」 白井「御坂さんがゲコ太を、神裂さんが紅葉まんじゅうを受け取ると言うことでいかがでしょう?」 神裂「私はあの子(インデックス)に紅葉まんじゅうをあげられればそれで良いのです。」 御坂「かまわないわよ別に(ゲコ太がゲットできればそれで良し☆)」 黄泉川「それじゃあ決まりじゃんよ。両チーム、優勝!」 神裂・御坂「「やったー!!」」 ねらっていた物が手に入り喜ぶ二人。一方・・ 上条「おい、アクセラレータ。」 一方通行「何だ、最弱?」 上条「俺たちよく頑張ったよな。」 一方通行「あァ、おめェの言うことに賛成すンのはしゃくだが・・ちげェねェ」 こうして戦い終えたかつての敵同士は二人の超人に振り回されたお互いの健闘をたたえあうのであった。 かくして戦いは終わった。 インデックスはめでたく紅葉まんじゅうをもらい。【一方通行をのぞく他のメンバー(現在同行している救護の先生のお世話になっていてそれどころではなかった)の分をもらった(神裂さんは止めようとしたが間に合わず強奪された)のである。ちなみに一方通行はその紅葉まんじゅうを打ち止めに持っていったとか行ってないとか。】 美琴はゲコ太ストラップを前に 「☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆っっっ」 な状態(言語化不可能なので割愛)。 上条さんは疲れて昼食を軽くすませて寝てしまっている。 今は自由時間である。 真の教育者というのはこんな時間にゴロゴロする生徒を許さないのである。(!?) 災誤先生「おい、上条!!なにをのんびり寝ているんだ!若者は若者らしく外でみんなと遊んでこい!!白雪が雪を降らせてみんなで雪合戦しているぞ!」 上条「・・・・・はい。」逆らえるはずもない。逆らったが最後(災誤)である。 外では災誤先生の言うとおりみんなで雪合戦をしていた。 上条(どうして皆さん、こうも元気なんでせうか?) 実際には決勝まで残っ(てしまっ)たごく一部の人間が疲労困憊しているだけなのである。 (ついでに神裂も美琴も電池切れ寸前だったためこの二人はしっかりと今寝ている。) 白雪「ちょっと、上条君。」 上条「おー、白雪。神裂のボール食らったかと思ってたんだが大丈夫そうだな。良かった良かった。」 白雪「・・質問してもいーかなー?」 上条「? 何のことでしょう?」 白雪「ひとーつ、レクの前のあれは何?常盤台中の人みたいだったけど?」 上条「っ!! いやそのあれはですね、不可抗力というか事故というやつでして何というか上条さんにはどうすることもできないイレギュラーな事態だったわけでございますよ。」 姫神「その話。私も気になる。常盤台ってあの名門校でしょ。」 青髪ピアス(いち早く復活!)「カミやん。俺も見たけどあれは一日二日の中じゃねーやろ。正直に言いや。さもねーと。」 白井「話から察するにお姉さまのことのようですが。」 青ピ「んーと。・・・せやせや。あんたんとこのチームやったなあ。誰か知ってはるん?」 白井「っ(間違いなくお姉さまですわ!)!!おのれこの類人猿が!!今度は一体全体おねえさまに何をっ!?」 上条「し、白井サン?何を殺気だっておられるのでしょう?あれは事故ですよ!じ・・」 青ピ「白雪はん、みなに言うたってや。あのしショッキングなシーンを。」 30秒後。 「おのれ子の類人猿がぁぁぁっっっっ!!!殺す!!!」 「にゃー。そんなことがあったとはにゃー。この(満身創痍の)身にむち打ってでも(旗男を)やらねばならんぜい。行くぜ青ピ」 「ほなみなはーん!・・・・旗男に死を!!!行きますでー!!」 全員(男女とも)「「「「「おおっ!!!!!!」」」」」 雪合戦は中断された。 【上条狩り】が切って落とされたのである。 「なんでこうなんのー!?ああもう不幸だぁー!!!!!!!!」 「逃がすな!追えー!!!!」 土御門「ステイル!!」 「イノケンティウス!!殺れ!!!!!!!!!」 「何でそーなんのー!!??」 「インデックスを悲しませるようなことは、断じて許さない!!!」 「ぎゃー!!!!」 上条狩り。 もはや上条の高校では恒例の『半分飽きられた』イベントであるが、ここは学校ではない。と言うわけで最近は乗ってこなくなった男子も(楽しいから)参加し、相手が常盤台のお嬢様と知っていつもは上条養護に回る女子も(裏切られた!やっぱり高レベルの方がいいのかあのレベル0がぁぁ!!)皆上条を追いかける。 先頭は青髪ピアス・土御門 そして・・ 「おのれあの類人猿がぁぁぁぁあああああ!!!!」 と叫ぶ白井黒子の3名。白井は逆上のあまりテレポートで追うと言うことを考えもせず、 (おそらく考えたとしても精神的動揺から使用できないだろう。) 【上条討伐軍】総計100名近い軍勢が結集、彼を追う。 上条さんは「3名以上だったら迷わず逃げる」と言うルール通り必死に逃亡。 こちとら日々追っかけられる不幸少年、その生存本能をなめるでないわ。 追っ手は一人二人と脱落したが、こちらも日々上条を追い、昼食のために脱出を繰り返してきた猛者である。 上条「はぁ、はぁ、はぁ。まけたか?」 土御門「にゃー。カミやん、そうは、いかんぜよ。」 上条「しつけーぞ、てめえ、あれは事故、だったって、言ってるじゃ、ないか、」 互いに息も切れ切れである。 土御門「覚悟、する、にゃー。」 上条さん絶体絶命のピンチ、 上条(どーすりゃ良いんだ、どーすりゃ。)無意識にポケットの内を探るとそこには何か金属が。これしかない! 上条さんはその金属片が何であるかを確認することもせず土御門のこめかみに投げつける。 土御門「にゃー!!!」 本来ならそこまで効くはずもないのだがそこは極東の聖人のボールをまともに食らったところ。土御門、撃沈。 上条「わりぃ、土御門。」 言うが早いか上条さんは逃亡する。 それを眺める不穏な陰に気が付かずに。・・・・